
前回の『ホームシアターのある家』-前編- では、シアタールームの設計やスクリーン、プロジェクターについてご紹介してきました。
プロジェクターとスクリーンが整ったらすでにホームシアターでしょ!と思われる方もいると思いますが、やはりこだわるとなるとその他にも考えることがあります。
今回は、残りのこだわりポイントを改めてご紹介していきたいと思います。
サラウンドスピーカー
ホームシアターにとって欠かせないポイントの一つに『音響』が挙げられます。
大画面&高画質に加えて映像の迫力を最大限に引き出すためにも『音質』は絶対にこだわりたい要素の一つです。
でも、良い音を出すスピーカーってどうやって決めれば良いのか?スピーカーも多すぎて迷ってしまいますよね。私もスピーカーは悩みに悩みましたが、やはり自分好みの音質を見つける他方法はないと思います。
私もスピーカーを決めるにあたって多くの販売店を回り、沢山の音を実際の耳で聴いて現在のスピーカーに決定しました。
BOSE lifestyle650
結論から申しますと、私が悩みに悩んで決めたスピーカーは最終的にBOSEのlifestyle650という機種になります。

元々は、気になっていたドルビーアトモス対応のonkyoアンプに7.1chや9.1chスピーカーを組み合わせて音場を作る予定でした。
※ドルビーアトモスとは、簡単に説明すると音を平面でなく立体的に表現し従来のサラウンドを更に進化させた技術となります。
やはり、ドルビーアトモスで鑑賞する映画は、大迫力で非常に魅力的でしたし、スピーカーの数を9.1chまで増やす事が出来る為、左右や前後だけでなく上下の音も判定する事で、映像に対する没入感はかなりのものでした。
しかし、私自身はもともと低域をしっかりと表現するBOSEのスピーカーが好みで普段、音楽を楽しむスピーカーやテレビ用のサウンドバーは全てBOSEのスピーカーを使用していました。


今回のホームシアター用サラウンドシステムは、BOSEから発売されているものの非常に高価な上に今どきドルビーアトモスに対応していないという事で最初から候補には入っていませんでした。
しかしある時に当時、アメリカのオバマ大統領が日本に来日した際に宿泊したホテルのスイートルームにBOSEのlifestyle650というサラウンドシステムが装備されていたという事を噂で聞き、どれほどの物かと興味本意でBOSEショップに足を運び実際に音を聴いてきました。
BOSEのスタッフさんに進められるまま専用のシアタールームに招いて頂き、スピーカーの音を聴かせていただく事が出来ました。
すると、、、。
!!!!!!っえ?
BOSEのlifestyle650って前作の600から更にスピーカーのサイズが小さくなっていて、見た目からではとても迫力のある音を出すイメージが湧きませんでしたが、、、。
これは、完全に良い意味で裏切られました!
今どき、ドルビーアトモスにも対応していない、なんて事ない5.1chの小さなスピーカーからは、まるでサラウンドシステムに100万円は注ぎこんだのではないかと思えるほど迫力のある音が。
考えて見るとBOSEは、過去からポータブルスピーカーのように小さなサイズから大きなスピーカーで出すような迫力のある音が出るよう技術開発が進められてきました。

まさに今回のlifestyle650という製品は、これまでのBOSEの技術が全て詰め込まれた最終系といっても過言ではないほどのサラウンドシステムだと確信をしました。まさに即決でした!
しかもBOSEの特徴は、独自の技術によりシステムが自動に部屋のサイズや形を判別し、それぞれの部屋に合った最適な音場を作り出すことが出来ます。
ソフトウェアの技術もすごいのですが、このシステムに加えてもっとすごいのが、各スピーカーから360°音が広がる仕組みになっていて、普通のスピーカーだとどうしてもスピーカー間に発生するロス、いわゆる音が繋がらない空間がなくなる事で滑らかにスピーカーからスピーカーへと音が移動してくれます。これは、まさにBOSEならではの技術ですね。
今でも、BOSEのサラウンドスピーカーにして大正解だったと思います。価格的には、それなりにしましたが、BOSEは年に一度必ずビックセールが行われます。普段は、絶対に値下げをしないメーカーですが、この時ばかりは10%オフとなります。この時を目がけて一年がかりで購入をしました。
定価539,000円が485,000円、更に家電量販店で購入すると10%から15%程のポイントがついてきます。この辺りは、店舗によって大きく異なるようですが、、、。
まぁ、スピーカーを天井から吊るしたり壁に取り付けたりしようとすると別途、取付けキットを購入する必要がありますので、そこら辺はご注意が必要です。
いずれにしても、何年も長期に渡って楽しめるスピーカーに出会えた事は今でも本当に良かったと思います。
スピーカーの配置
先程もご説明した通りBOSEには、最適な音場を作り出す機能が備わっています。しかしながら、それもある程度の話。極端にスピーカー取り付け位置がおかしい場合には、その効果も薄れてしまいます。
そこで、スピーカー5.1chそれぞれのスピーカー配置にもこだわってみました。
まずは、センタースピーカーですが、これは映画でいうと役者の声をメインに発するスピーカーです。役者の声は、はっきりと聞こえなければストレスに感じてしまいます。よって、センタースピーカーの位置は、もちろん前方の真ん中に加えて、視聴者が椅子に座って鑑賞する耳の高さに合わせて配置をします。

続いて、左右前方の2スピーカー 。こちらのスピーカーは、音を左右に移動させたり、センタースピーカーの補助的な役割も担っています。
元々、 BOSEのシアタールームに配置されていた場所は、天井からぶら下がっていました。このことにより、音が上から降ってくるような感覚があり、ドルビーアトモスとまではいかないもののある程度、音が上下にも広がる感覚を演出してくれます。という訳で左右上部の梁に取り付ける事に。

そして、後方左右スピーカーになります。こちらは、サラウンドを作り出す為の肝となるスピーカーです。音を前方から後方に移動させることでより音を立体的に演習させる重要な役割を担います。

拘ったのは、視聴者の耳から左右後方120°の位置に広げた場所こそが物理的に最高の配置となります。
最後にサブウーファーです。ホームシアターの大迫力サラウンドを実現するために最も重要な役割を担ってくれます。サブウーファーは、基本的に前方かつ左右のどちらかで邪魔にならない場所で。
BOSEのサブウーファーは、上下に音が抜ける仕様になっていて、自然と部屋全体に重低音が広がるしくみになっています。
かなりスピーカーの配置にも拘りましたが、これも最高の状態でシアターを堪能する為。そして、最高の配置で音場が完成しました。
照明への拘り
そして、続いてはホームシアターで拘りたい最後のポイントである『照明』になります。
ホームシアターには、やはり薄暗い雰囲気を醸し出す間接照明やダウンライトが必須!
まずは、なんといっても間接照明を取り付ける事を考えました。元々、スクリーンをぶら下げるために通した梁と同じ高さで後ろの壁にスポットレールを取り付けました。そして、レールにオーデリック製のダウンライトを2個程取り付けて間接照明の出来上がりです。

スクリーンを下に降ろした際には、スクリーンの後ろ側を明るく照らし、まさにシアタールームの雰囲気を作り出してくれています。
そして、通常照明としてのダウンライトもレールを2本、ライトを4個取り付け十分な明るさを確保しました。

更に強い拘りとして、取り付けたのが調光用スイッチとなります。やはり、シアタールームといっても普段は、明るい照明を確保しつつ時と場合によって明るさを調整する事が出来る機能は必須でした。スイッチ一つで無段階に明るさを調節出来る仕掛けは我ながら大満足の仕上がりとなりました!
出来上がりの様子がこちら!

無垢の壁による反響
実は、BESSの家ならではの特別な効果も!
スピーカーってもともと木の箱で出来ていますよね。スピーカーは、本来木で出来た箱の中で音を反響させる事により、より良い音を奏でてくれます。昔から良いスピーカーの条件は、スピーカーサイズだったりします。
極端な話、スピーカーのサイズは大きければ大きい程、良い音を出すのが基本です。
よくよく考えるとBESSの家って部屋そのものが木の壁に囲まれているため、部屋全体がスピーカーの木の箱の役割となって、部屋中を音が反響する事でより良い音を奏でてくれます。
これは、偶然の産物でした。
最後に、、、
長期に渡って夢みてきた『ホームシアター 』づくりでしたが、本格的に検討をし始めてざっと約1年の時を経て完成しました!(振り返ると本当に長かった!)
私の性格的に常に完璧を求めてしまうので、どうしても作り終えた時にはいつもヘトヘトです。笑
ただ、これだけ自分自身でこだわり抜いて作ったからこそ、格別の思いで日々ホームシアターを楽しむ事が出来ます。
Instagram(@wonder.fj)のアカウントにも日々、沢山の方からホームシアターに関するご質問を頂きますので、もし、ご興味のある方はこちらのブログを参考にして頂ければとの思いでこの度、ご紹介させて頂きました。
現在、ホームシアターを検討されているそこのあなた!ハッキリと言わして頂きますが、最高です!!
それでは。