BESSの家を建てる事を決めた時から、これだけは必ず実現させたい!という自分なりのこだわりポイントがいくつかありました。
今回は、その中から『サッシ』について私なりのこだわりポイントをご紹介していきたいと思います。
外と家の中をつなぐ大開口のサッシ

BESSの家といえば、まず思い浮かぶのが、家の中だけでなく外までもを暮らしの一部として活用するためのウッドデッキがあります。
私が購入したモデルは、ワンダーデバイスのフランクフェイスというモデルになりますが、こちらのモデルにも勿論、ウッドデッキが標準装備されています。
フランクフェイスの特徴は、家の形が縦の長方形となっており、キッチンからリビングに加えて窓の外側に位置するウッドデッキまでもが一望できるのが大きな魅力の一つです。
リビングからウッドデッキへとつながる大開口サッシですが、日中は燦々と太陽の光が差し込み、窓を開ければ一気に家の中へ外の空気が入り込み常に家の中が新鮮な空気で満たされています。
そんな大きな役割をも担うサッシだけに当初からどうしても実現したいこだわりがありました。
誰もが夢見るフルオープンサッシ
私がどうしても最初から意見を曲げる事が出来なかったのが、誰もが一度は夢見る『フルオープンサッシ 』となります。
マイホーム建築を検討されている方なら一度は、検討するポイントではないかなと思います。
この『フルオープンサッシ 』の特徴は、説明するまでもありませんが、通常のサッシとは開閉方法が大きく異なります。
通常のサッシは、基本、横スライドさせて開ける場合がほとんどかと思います。BESSの標準装備もこの横スライドの通常サッシとなっています。

フルオープンサッシは、通常サッシ1枚分が2枚で出来ており、中央で折れ曲がる仕組みとなっています。分かりやすくいうと、ジャバラ折りの仕組みですね。

通常サッシのメリット
通常サッシのメリットですが、開き扉やフルオープンサッシと比べると横にスライドすることによって周辺(特に前後)のスペースを必要としない、スマートなサッシとなります。
また、フルオープンサッシと比べて比較的に気密性が担保しやすいことや世の中に多く普及している点で低価格に抑えられるというメリットがあります。
通常サッシのデメリット
一方、通常サッシのデメリットとして、横スライドで窓が開放するのですが、BESSの場合は、4枚扉の内側2枚の扉が開放する形となっています。
よって、4枚のサッシの内、外側2枚は、FIX窓となっており、開閉する事が出来ません。標準サッシの開放は、あくまで内側の2枚が開放するという事で、フランクフェイスの場合、せっかく4枚の大開口サッシが装備されているにも関わらず、全てをフルオープンにする事は、不可能となります。(それでも十分解放感あるんですけどね。汗)
フルオープンサッシのメリット
フルオープンサッシ のメリットは、なんといっても8枚の窓がジャバラ折りで開閉する為、全ての窓が開放され、リビングから圧倒的な解放感が確保出来ます。これは、本当に最高です!
また、機能面だけでなく、よく街で見かけるオシャレなカフェなどで使用されているサッシもほとんどの場合、このフルオープンサッシが使われているため、見た目的にもオシャレでカッコいいですよね。皆さんも一度は憧れがあったのではないでしょうか?
フルオープンサッシのデメリット
このフルオープンサッシですが、実は、デメリットの方が多いのではないかと思っています。
通常サッシに比べて、窓の枚数が増えるため、どうしても気密性が担保しづらくなってしまいます。やはり、通常サッシの最高グレードと比較すると気密性レベルは劣りますが、まぁ我が家の場合は、北国と違い冬場でマイナス温度になる事がまずあり得ないので、気になった事はありませんが。
また、網戸もジャバラ折り式でサッシの内側に取り付けられているため、フルオープンサッシを完全にフルオープン状態にしないと網戸を閉めることが出来ません。加えて、網戸がサッシよりも内側にあるため、網戸に虫などが潜んでいた状態で気づかずにフルオープンサッシを閉めてしまうと虫がそのまま家の中に入り込んでしまう可能性もあるかと思います。
極め付けは、なんといっても通常サッシと比べて、めちゃくちゃ値段が高くなる!という事です。これには、さすがに驚きました!
実は、見た目以上にデメリットの多いサッシではありますが、私的には、そんなデメリットを差し引いても取り付ける価値があると思っています。この覚悟が出来た方だけが、味わうことのできる解放感かもしれませんね。
準防火地域指定の壁
ここまで、フルオープンサッシの素晴らしさをお伝えしてきました。が、、、。
我が家は、BESSの家の購入を決めた時からこのフルオープンサッシの取付けを考えていましたが、BESSの担当の方と間取りの打合せを進めていく内に一つの大きな壁にぶち当たることに。。。
我が家が家を建てる地域は、準防火地域として定められている土地で、防火地域として指定されていない土地と比べて建物に対する規制も厳しくなってしまいます。
まず、この『準防火地域』というのは、どう言った土地なのかというと、、、。
都市計画法で指定される地域であり、火災を防止するために比較的に厳しい建築制限が行われる地域の事を言います。
▽地上1階または2階の建築物
- 延べ面積が1,500平方メートルを超えるとき必ず耐火建築物とする
- 延べ面積が500平方メートル以上1,500平方メートル以下のとき少なくとも準耐火建築物とする
- 延べ面積500平方メートル以下のとき通常の建築物でも構わない(但し、木造とする場合は、建築基準法に基づき、外壁、軒裏を防火構造とする必要がある)
そして、更に厳しい規制がこちら
- 屋根の不燃化
- 延焼の恐れのある開口部の防火措置
更にこれらの厳しい規制を紐解いていくと、我が家の場合、外壁、軒裏は全て防火措置を施す必要がある事。全ての窓にはシャッターなどの防火扉を設置する必要がある事。シャッターなどの防火扉を取り付けない場合は、全て網入りなどの防火仕様サッシに変更しなければならないと言う事でした。
ふぅーん。なるほど〜って。外壁や軒裏の防火措置は、価格こそ上がってしまいますが、材質を変更すれば対応可能なので問題ありませんが、全ての窓に防火シャッターって!
BESSの家の窓にシャッター!!!?
想像しただけで恐ろしくダサい!無理!無理!無理!
担当の方にシャッター付けたくありません!って即答で伝えて見ましたが、法律なので、、、。の一点張り、、、。
完全に凍りつき状態です。担当の方から防火シャッターを付けない選択もないわけではありませんが、と恐る恐るどういう方法か聞いてみると、そもそも窓に対して、防火対策をする理由は、隣接する土地から我が家の窓が3メートル以内に掛かってしまう場合、防火措置が必要との事でしたので、そもそも窓の横幅を狭めて隣接する土地から3メートルに掛からないようにすればシャッターを付けなくても対応可能との事。
私、これも想像してみました。。。
BESSの家の顔とも言える大開口の窓が小さくなるって。ダサい!無理!無理!無理!
シャッターを付けるのも窓を小さくするのもヤダーーーってかなりダダをこれでみましたが、覆らず。
その後、1ヶ月に渡って、何か法律の抜け道がないかを探る途方もない作業🤣
でも、私本当に執念深いんです。決めたら実現するまで諦めないたちなので。
準防火地域に関する指定や建築基準法を片っ端から調べて見たところ、なんと!!抜け道がっ!
取り付ける窓が隣接した土地から3メートルにかかってしまっても袖壁や塀に防火措置を施す事で、隣接の土地からの計測距離を緩和する事ができるとの事。

どういうことかというと、防火壁を設けた場合、直線距離で計測せず、防火壁を避けるように距離を計測する事が出来るという措置です。
どうやら、この措置を我が家に当てはめてみるとなんと!フランクフェイスの標準装備である袖壁が既に防火仕様となっているため、隣接した土地から直線ではなく、袖壁を避けるように斜めに計測することにが可能でその結果、3メートル以上の距離を確保することに成功!
早速、この事実をお役所へ提出してみることに。回答としては、これだけ根拠があれば問題ないとの事!イェーイ!!完全勝利です!
こうして1ヶ月にわたり、準防火地域指定との戦いが幕を閉じました。残りの窓は、網入り窓でもいいかと思っていた矢先。
突然、BESSの担当の方から、防火仕様のサッシでYKKというメーカーから網なし防火窓Gシリーズというサッシが発売されました!との朗報!なんて、ナイスタイミング!なんて、運命的なタイミング!

こうして、我が家の全ての窓が当初思い描いた通りとなりました。(費用以外は、、、)しかも、窓のグレードを上げた事によってグッと気密性も高まり、より快適な家へと変貌を遂げたのでした。
まぁ、後で値段を聞いて失神しかけましたけどね。汗汗
まとめ
フルオープンサッシにする事で解放感を手にする一方、外から家の中をみた時に家の中が丸見えになってしまうのでは、との懸念も抱いていましたが、今の窓って本当に優秀ですね。ほぼ全ての窓に反射コーティングがされているため、外から窓を覗いても鏡のように反射して見え辛い仕組みになってるんですよね。
これには、驚きました。まぁ夜は、丸見えですが、そこはカーテンで対応可能かと思います。
我が家のこだわりポイント窓一つでここまでの苦労やドラマがありましたが、夢が一つ叶い大満足です。
実をいうと、外壁や軒裏の防火仕様に加えて防火サッシのグレードアップ、更にはフルオープンサッシの導入で通常の価格からプラスで約200万円程追加費用が発生しました。
これだけの費用をかけて夢を実現した我が家ですが、皆さんならどう判断されるでしょうか?この素晴らしい解放感や気密性などの快適さは、いうまでもありませんが最高です。
この快適さを『信じるか信じないかはあなた次第です。』
それでは。